婚姻届を提出し、皇室を離れた小室眞子さんは26日、東京都内のホテルで夫の圭さんとそろって記者会見に臨んだ。
眞子さんは薄い水色のワンピース姿。圭さんはスーツに濃紺のネクタイをつけていた。会場に入ると声を合わせて「よろしくお願いします」とあいさつした。
2人は、見つめ合い、声をそろえて「よろしくお願い申し上げます」と記者団にあいさつした後に着席。眞子さんは「私と圭さんの結婚に様々な考え方があることは承知しております。圭さんはかけがえのない存在。結婚は、自分たちの心を大切に守りながら生きていくために、必要な選択でした」と語りだした。
圭さんは冒頭、「私は眞子さんを愛しています」と述べた。結婚に関し、「ご迷惑をかけてしまった人には申し訳ないと思っている」とした。
小室家の金銭トラブルにも触れ、「解決に向けてできる限り対応したい」と述べた。一方、「誹謗(ひぼう)中傷が続いたことで、眞子さんが心身に不調を来したことを悲しく思う」と話した。圭さんの母親についても「仕事を辞めざるを得ない事態にまで追い込まれましたし、身の危険を感じながら過ごしています」と述べた。
今後については「眞子さんと温かい家庭を築いていきたい」と希望を語った。その上で「(眞子さんを)これからもできる限りのことをしてお支えしたい」とし、「幸せな時もそうでない時も寄り添い合える、かけがえのない存在であり続けたい」と語った。
眞子さんは、母親の元婚約者への対応や圭さんの留学の前倒しは自らが依頼したものと説明。「私が公に発言する機会が限られ、そのために生まれてしまった誤解もあった。誤った情報がなぜか間違いのない事実であるかのように取り上げられ、いわれのない物語として広がっていくことに、恐怖心を覚え、つらく悲しい思いをしました」と話した。
圭さんは、詳しい経緯は4月に公表した通りとした上で、母親が精神的な不調を抱えているといい、「解決に向けて、私ができる限り対応したい。解決金を受け取っていただきたい気持ちはかわっていない」と話した。その上で、「誹謗中傷が続き、眞子さんが心身に不調をきたしたことを悲しく思います。母も身の危険を感じながら過ごしています」と訴えた。
交互に話すスタイルで進んだ会見の最後。眞子さんは「心を守りながら生きることに困難を感じ傷ついている方が、たくさんいらっしゃると思います。周囲の人のあたたかい助けや支えによって、より多くの人が、心を大切に守りながら生きていける社会となることを、心から願っております」と締めくくった。
その後、宮内記者会や日本雑誌協会などが用意した質問への回答を記者側に渡し、退席した。
会見は質疑応答も行う予定だったが、宮内庁によると、質問の中に「誤った情報が事実であるかのような印象を与えかねない」ものが含まれていることに眞子さんが強い衝撃を受けたことから、所感を述べるだけにとどめたという。
これまで、女性皇族が結婚する際は結婚式直後にその会場で会見も行われたが、今回は結婚式や行事をしないため、婚姻届提出後の会見となった。会場費用に公費は使われず、小室夫妻が負担しているという。
眞子さんと小室さんの婚姻届は、26日午前に宮内庁職員が代理で提出した。受理によって眞子さんは民間人となり、秋篠宮邸を離れた。今後、ふたりは準備が整い次第米国で新生活を始める方針。
結婚して民間人となった気持ちを問われた眞子さんは、「皇室を離れてから間がありません。数時間でどのような気持ちかということについてお答えするのはなかなか難しいです」と回答した。「皇族の立場はご自身にとってどういうものだったか」という問いには、「たくさんの人から助けられ、見守られ、支えられ、温かい気持ちをいただくことで成り立っているものでした」と振り返った。「特に思い出に残っていることは」という質問には、「一つ一つの思い出が宝物で、特定の思い出を選ぶことはできそうにありません」とした。
どのような家庭を築きたいかとの質問には、眞子さんが「心穏やかに過ごすことのできる環境で、温かい家庭を築いていきたい」、小室さんは「眞子さんが居心地が良いと思えるような環境を作れるよう精進したいと思います」とした。
将来の期待や不安などについての質問には、眞子さんは「穏やかな気持ちで生活できることを期待しております」と答えた上で、「一番大きな不安を挙げるのであれば」として「私や私の家族、圭さんや圭さんのご家族に対する誹謗(ひぼう)中傷がこれからも続くのではないかということ」と答えた。